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潮聲閣は耕三寺建立発願の原点ともいうべき建造物で、書院造を主とした日本住宅と西洋風住宅である洋館とを複合させた大邸宅となっており、これは耕三和上がまだ大阪で大口径特殊鋼管の会社を営み成功を収めていた当時、ここ故郷瀬戸田に住んでいたご母堂の老後を慰めるため、自身の事業を陰日向なく見守り続けてくれた報恩のために建築したものです。
日本住宅部分は東西棟の入母屋造を本体とし、随所に耕三独自の発想による書院造の新機軸とも言える格長高い意匠をみることができまた、来客を迎える大広間よりも老人室をはるかに豪華に造っていることや、仏間が通例よりはるかに大きく独立しているかのように住宅の本体部より突出させて設けていることは、耕三の母堂への強い思いが顕著に表れたものとして特筆されるところでしょう。
洋館部分はほぼ正方形平面の二階建てで、車寄せや内装の茶色の腰板と白漆喰仕上げ、華麗なステンドグラスなど大正から昭和戦前の洋館建築の典型例であることがうかがえます。こうした建物は、明治から昭和初期にかけて流行した形態ではありますが、広島県内においては数例が現存するのみで、規模、豪華さ精緻さにおいては潮聲閣が卓越しており、完全な創作建築として評価を得ています。周囲をかこむ日本庭園と相俟ってかもし出される四季折々の様々な情景、空気感にふれてもらえることもここを楽しんでもらえるひとつかと思います。 |
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玄関

老人室

応接室

お内仏
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