京都下京、西本願寺門前近くに居を構える古儀茶道藪内流。その始祖は安土桃山時代から江戸時代初期を生きた茶人・藪中斎剣仲で、現家元・青々斎竹仲で十三代目になります。本展では藪内流家元にゆかりのある茶道具を展示しており、直筆の書画、自作の茶碗など、藪内流を語るには無くてはならない品々も多く出品しています。
 さて、直系子孫のみでの世襲では十三もの代を重ねることが困難であったことが、右頁の略系図からも分かります。藪内家では、時に他家から養子を迎え、またある時は幼少嗣子の後見役を立てながら師家を存続させてきました。ただ、どのような経緯で師家を継いだとしても、代々の家元が優れた茶人であったことに間違いはありません。優れた道具を遺していることが、それをよく物語っています。
 紆余曲折を経験しながらも、代々の家元が守り伝えたものが家風です。「正直・清浄・礼和・質朴」に代表される家風は、古儀茶道の名を冠する藪内流の支柱と言っても過言ではありません。
 悩み戯れ、時に始祖の影を追いながら師家を守ってきた家元たちの生き方を、遺された道具から感じていただければ幸いです。どうぞごゆっくりご鑑賞ください。

古儀茶道 藪内流 歴代の道具
品名伝来時代
千利休筆消息 剣仲宛山鳥の文西本願寺伝来桃山時代
藪中斎剣仲作 竹一重切花入原家伝来桃山~江戸時代初期
藪中斎剣仲作 共筒茶杓大聖寺前田家伝来桃山~江戸時代初期
藪中斎剣仲作 共筒茶杓いなふね桃山~江戸時代初期
藪中斎剣仲作 竹猗筒茶杓呉竹桃山~江戸時代初期
月真軒真翁作 共筒茶杓江戸時代前期
月真軒真翁作 共筒茶杓江戸時代前期
月真軒真翁作 竹猗筒茶杓江戸時代前期
雲脚亭剣翁筆 消息江戸時代前期
雲脚亭剣翁作 共筒茶杓孫の手いづう伝来江戸時代前期
蕉雪斎剣溪作 竹尺八花入面影原家伝来江戸時代前期
蕉雪斎剣溪作 村田紹佐筒茶杓江戸時代前期
不住斎竹心筆 自画像画讃江戸時代中期
不住斎竹心筆 懐紙江戸時代中期
不住斎竹心筆 女郎花画讃江戸時代中期
不住斎竹心筆 一行書江戸時代中期
不住斎竹心筆 燕庵画讃江戸時代中期
不住斎竹心筆 なす画讃江戸時代中期
不住斎竹心作 竹一重切花入なためが作原家伝来江戸時代中期
不住斎竹心造 茶碗牡丹花上野家伝来江戸時代中期
不住斎竹心造 茶碗西江江戸時代中期
不住斎竹心作 共筒茶杓須磨藪内家伝来江戸時代中期
不住斎竹心作 共筒茶杓風折江戸時代中期
不住斎竹心作 共筒茶杓こしおれ江戸時代中期
不住斎竹心作 共筒茶杓あおば一葉江戸時代中期
不住斎竹心作 比老斎筒茶杓しら鹿西本願寺伝来江戸時代中期
比老斎竹陰筆 一行書江戸時代中期
比老斎竹陰筆 一行書江戸時代中期
比老斎竹陰筆 呉春画木魚画讃江戸時代中期
比老斎竹陰筆 月兎画讃江戸時代中期
比老斎竹陰作 竹再来切花入南極江戸時代中期
比老斎竹陰造 布袋香合江戸時代中期
比老斎竹陰造 太鼓胴水指澤田家伝来江戸時代中期
比老斎竹陰造 茶入くち葉江戸時代中期
比老斎竹陰造 茶碗幽蘭江戸時代中期
比老斎竹陰造 茶碗金桃雁半伝来江戸時代中期
比老斎竹陰作 共筒茶杓仙禽橋本家伝来江戸時代中期
比老斎竹陰作 共筒茶杓鬼の穴江戸時代中期
桂隠斎竹翁筆 一行書江戸時代後期
桂隠斎竹翁筆 一行書江戸時代後期
桂隠斎竹翁作 竹再来切花入尊者江戸時代後期
桂隠斎竹翁造 寿老香合江戸時代後期
桂隠斎竹翁造 茶入代々の友大谷尊由家伝来江戸時代後期
桂隠斎竹翁造 茶碗アラ楽写し江戸時代後期
桂隠斎竹翁作 共筒茶杓雪月花江戸時代後期
真々斎竹猗筆 一行書江戸時代末期
真々斎竹猗筆 二行書江戸時代末期
真々斎竹猗作 竹一重切花入露の籬江戸時代末期
真々斎竹猗造 茶碗苔むしろ江戸時代末期
真々斎竹猗作 共筒茶杓乳虎江戸時代末期
真々斎竹猗作 共筒茶杓和璧江戸時代末期
宝林斎竹露筆 一行書明治時代
宝林斎竹露造 茶碗吸月明治時代
宝林斎竹露作 茶杓閑友明治時代
休々斎竹翠筆 一行書明治時代
休々斎竹翠作 竹二重切花入山鳥明治時代
休々斎竹翠造 茶碗拍樹子明治時代
休々斎竹翠作 共筒茶杓友すずめ明治時代
透月斎竹窓筆 一行書大正~昭和時代
透月斎竹窓筆 兎画讃大正~昭和時代
透月斎竹窓作 竹一重切花入多福大正~昭和時代
透月斎竹窓造 茶入大正~昭和時代
透月斎竹窓造 宝珠水指大正~昭和時代
透月斎竹窓造 茶碗恵比寿大黒大正~昭和時代
透月斎竹窓作 共筒茶杓瑞鳳大正~昭和時代
透月斎竹窓作 共筒茶杓璠郎大正~昭和時代
透月斎竹窓作 共筒茶杓扁鵲大正~昭和時代
猗々斎竹風筆 偈文昭和時代
猗々斎竹風作 竹二重切花入島守昭和時代
猗々斎竹風造 茶碗永寿窯昭和時代
猗々斎竹風作 共筒茶杓喜介昭和時代
猗々斎竹風作 共筒茶杓天の川昭和時代
葆真斎竹鳳筆 家祖画讃江戸時代末期
通玄斎参翁作 比老斎筒茶杓江戸時代後期
心隠斎春倫作 共筒茶杓不群江戸時代中期
清隠斎常通作 竹再来切花入蜂の子江戸時代中期
清隠斎常通作 共筒茶杓白髭江戸時代中期
節操貞順作 共筒茶杓齢の友江戸時代末期
蘭室智馨作 共筒茶杓女郎花明治時代
藪内万寿子作 共筒茶杓衣更着大正~昭和時代
源流茶話明治時代
問目録江戸時代